記事: ヴァンクリーフの歴史🍀

ヴァンクリーフの歴史🍀

――幸運のクローバーがアイコンになるまで
1. すべては「恋」と「職人仕事」から始まった
メゾンの起点は、宝石職人のアルフレッド・ヴァン クリーフと宝飾商一家に生まれたエステル・アーペルの結婚にあります。ふたりの名が一つになった1906年パリのヴァンドーム広場(22番地)にブティックを構え、ここからメゾンの歴史が動き出します。
“ジュエリーは、人生の節目や感情をしまう器になれる”――そんな価値観が、この始まりの空気にすでに漂っているようです。
2. アール・デコの時代、スタイルが「完成」する
1920〜30年代、メゾンはアール・デコの潮流の中で一気に存在感を高めます。要となったのが、芸術監督に就いた**ルネ・ピュイサンとデザイナーのルネ・シム・ラカーズ**。この二人の“デュオ”が、端正で知的、それでいて詩的なヴァンクリーフらしさを形にしていきました。
そして1925年の国際博覧会で評価を得たジュエリー(ローズ・ブレスレットなど)の話は、メゾンが「工芸」と「美意識」を同時に勝ち取った象徴として語られます。
3. “見えない留め”という魔法:ミステリーセッティング
ヴァンクリーフの代名詞の一つが地金が見えないように宝石を留める「ミステリーセッティング(Serti Mystérieux)」です。1933年に特許が登録された記録が残り、技術としての裏付けも強い。
宝石だけが光を放ち、金属の存在が消える――この“魔法”が、のちのアルハンブラ的な「記号としての美しさ」を支える土台になっていきます。
なぜヴァンクリーフは「幸運」を語るのか
4. “ラッキーであるには、ラッキーを信じなきゃいけない”
ヴァンクリーフの世界観を語るうえで外せない人物が、**ジャック・アーペル**です。彼は「幸運」を人生の姿勢として語り、四つ葉のクローバーを集めて周囲に配ったエピソードも残っています。
このメゾンにとって、ラッキーは“縁起物の装飾”ではなく、身につける人の気持ちを前向きにする哲学に近い。
だからこそ、アルハンブラは「可愛いモチーフ」で終わらず、長く支持される“シンボル”へ育っていきます。
アルハンブラ誕生 ――クローバーが世界共通語になる瞬間
5. 1968年、最初のアルハンブラは「20モチーフのロングネックレス」だった
アルハンブラの起点は1968年。20個のクローバー形モチーフを連ねたロングネックレスが生まれ、世界的な成功を収めます。
面白いのは、この“最初の形”がすでに完成されていること。単なるペンダントではなく、20個を連ねた長さ=動きが出る。歩いたとき、服の上で揺れたとき、人生のリズムと一緒にきらめくよう設計されている。
6. 「アルハンブラ」という名前の由来:建築の“かたち”と幸運の“意味”
アルハンブラは四つ葉のクローバーに着想を得つつ、スペイン・グラナダの**アルハンブラ宮殿**に見られる装飾的な“クアトレフォイル(四つ葉形)”の意匠とも結びつけて語られます。
つまりアルハンブラは、
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意味(幸運):クローバー
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形(文様):建築由来の四つ葉意匠
この二つが重なって、強い記号性を持った――ここが“ただの可愛い”で終わらない理由です。
7. アルハンブラらしさを決定づけた「ゴールドビーズの縁」
アルハンブラを一目で分かる存在にしたのは、モチーフ周囲を囲む粒状のゴールド(ビーズ状の縁取り)です。最初期のデザインでも、この要素が重要な“署名”として語られています。
ジュエリーは本来、近づいて見ないと良さが伝わりにくい。
でもアルハンブラは、遠目でも“あ、あれだ”と分かる。
この「認識されやすさ」が、時代を超える強さになります。
セレブと映画が“幸運のモチーフ”を加速させた
8. 映画の現場で揺れたアルハンブラ
1970年代、女優ロミー・シュナイダーがアルハンブラのロングネックレスを身につけた写真が、メゾン側のアーカイブでも紹介されています。
アルハンブラが面白いのは、宝石の大きさで威圧するのではなく、幸福そうに見える光り方をするところ。映画の衣装や日常服の上で、ふっと生活に溶け込む。
9. “プリンセスのジュエリー”という信頼
モナコ公妃となった**グレース・ケリー**が結婚に際してヴァンクリーフのセットを贈られた、という公式寄りのストーリーも残っています。
こうした「人生の節目で選ばれる」という文脈は、アルハンブラが“お守り”として支持される背景にもつながっていきます(幸運=人生の局面で寄り添うもの、という意味で)。
アルハンブラは、なぜここまで“定番”になれたのか
10. 理由①:時代が変わっても「意味」が古びない
幸運、調和、前向きさ。こうした意味は、流行語のように消えません。むしろ不安定な時代ほど、人は“気持ちの支え”を求める。
だからアルハンブラは、ジュエリーでありながら、心理的には“護符”に近い役割を持ちます。
11. 理由②:素材・色の広がりが「自分の一本」を作る
アルハンブラはマザーオブパール、オニキス、マラカイトなど多彩な素材へ展開され、同じ形でも印象が大きく変わります(公式サイトも“幅広い素材と表現”を強調しています)。
つまり、“形は定番、表情は個性”。
ジュエリーの理想形の一つです。
12. 理由③:中古市場でも強い=「価値の物語」が続く
近年、アルハンブラがリセール市場でも存在感を持っている点は、海外メディアでも触れられています。特にブランド全体の業績を押し上げるほどの柱になっている、という指摘もある。
ここが重要で、価値が続くものは「語り継がれる」。語り継がれるものは、さらに価値が続く。アルハンブラはこの循環を持っています。
よくある疑問
Q1. アルハンブラは“四つ葉”じゃないとダメ?
アルハンブラは「四つ葉=幸運」の象徴性が核ですが、実際には“クアトレフォイル(四葉形文様)”として建築意匠とも結びついて語られます。つまり、植物というより“記号”。だからこそ普遍的です。
Q2. なぜ縁がつぶつぶ(ビーズ)なの?
最初期のロングネックレスから“金のビーズで縁取る”意匠が見られ、アルハンブラの署名になっています。視認性と、やわらかな光の反射を作る意図が感じられます。
Q3. ヴァンクリーフは「幸運」をどう捉えている?
「幸運を信じること」自体が姿勢であり、日常に前向きな意味を持たせる――そんな言葉とエピソードが残っています。
アルハンブラは“ラッキー”を生活の中に定着させた
アルハンブラは、豪華さで圧倒するジュエリーではありません。
むしろ、日々の服の上で、日々のしぐさの中で、「今日は少し良い日になりそう」と思わせるジュエリーです。
そして、その背景には
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1906年のヴァンドーム創業の物語
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アール・デコで磨かれた造形の知性
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1933年の技術革新(ミステリーセッティング)
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そして“幸運を信じる”という哲学
が、静かに積み重なっています。
もしあなたがアルハンブラを見かけて、ふと惹かれる瞬間があるなら――
それはデザインに惹かれているだけじゃなく、「前向きな物語を身につけたい」という気持ちに触れているのかもしれません。
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